カステラと羊かん

ゆるっと日常~お茶とお菓子を添えて~

シャリオグランディス 日常点検・プラグ清掃

車の点検してますか?

KAYAです。

 

今回は教習所で習う日常点検です。現場の整備士も日常点検で確認できたことを基に整備を進めていくこともあるくらい重要なそして基礎的な点検です。

オイル交換時に同時に行ったのでついで書き残します。ついでにしてはとても長いので時間があるときにでも見ていただければと…w

何をすればよいのかは国交省のHPに日常点検の項目が載っているページがありますが、今回はエンジンルームの点検をメインに、私が見ているポイントを書いていこうと思います。

日常点検

道路運送車両法第47条に、「自動車の使用者は、自動車の点検をし、及び必要に応じ整備をすることにより、当該自動車を保安基準に適合するように維持しなければならない。」と書かれています。

つまり車をちゃんとした状態に整備しないとダメだという義務です。義務なので車が故障したまま乗ることは違反となります。

ライトが片方切れてて切符切られたなんていう事例もこれに該当するからです。

もう一度いいます。車を整備することは義務です。分からないじゃダメなのです。

まぁそうはいっても車を整備するのは難しいですよ。冷却水のタンクにウォッシャー液入れたなんていう話も聞きましたし。

ハードルを下げるために最初にざっっっっっくり言うと、エンジンの日常点検はエンジンルームにある液体関係の量を見ればほぼ完了です。

 具体的に言うと、ブレーキフルード・冷却水・エンジンオイル・バッテリー液・ウィンドウォッシャー液の5つの液体が確認できればOKです。ウィンドウォッシャーは説明するまでもないので今回は省きます。

その代わり日常点検の項目以外で私が見ている、パワステフルードと補器ベルトを追加しました。

ブレーキフルードの量

f:id:siberiya:20200912181608j:plainブレーキフルードがタンクの範囲内にあるかを確認します。

タンクのゲージの範囲内で減っていればブレーキパッドが少なくなっている可能性がありますが、GSなどで継ぎ足されているような場合ではこの目安は使えません。また、ブレーキパッドを交換したばかりなのにフルードが減っていたり、タンクから消えたりしているような場合はブレーキフルードが漏れている可能性があります。

また、ブレーキフルードの色味も劣化の目安となります。通常は黄色味掛かった透明なので、茶色っぽく変色していれば劣化が進んでいるので交換したほうがいいでしょう。ブレーキフルードは1年ごとに交換を勧められます。

これはブレーキフルードは水分を吸収しやすいため、長期間交換しないでいると水分量が増えてしまいブレーキフルードの沸点が下がりベーパーロック現象を起こしやすくなったり、キャリパーのピストンなどに錆が出る原因にもなるからです。

冷却水の量

シャリオグランディスは冷却水のキャップにゲージがくっ付いています。車によっては冷却水のタンクにゲージが書いているものもあります。

f:id:siberiya:20200912193959j:plainf:id:siberiya:20200912194041j:plain

オイルレベルゲージでオイル量を確認するのと同じ要領で、一度拭き取ってから再度挿し込んで確認します。f:id:siberiya:20200912194311j:plainシャボン玉の吹くところみたいに水の膜が張っているので、一番上が範囲内にあるかを確認します。Fよりも若干上まで来てますがまぁいいでしょう。

もしタンク内の冷却水がガッツリ減っていれば漏れている可能性があります。f:id:siberiya:20200912195021j:plain冷却水はラジエーターキャップやホースのつなぎ目など、圧力に弱そうなところから漏れやすいので点検しましょう。漏れているときは、蒸発した冷却水が白く結晶化して固まっていたり、特有の甘ったるい臭いがします。

冷却水が温まっているときにキャップを外すとアイスランドの間欠泉に匹敵する勢いで熱湯を浴びるので注意です。

間欠泉 - Wikipedia

画像はイメージです。

これは12か月点検の内容ですが、もしここで発見できればオーバーヒートでエンジンストップといった最悪の事態を避けられると思います。

エンジンオイルの量

オイルは汚れると茶色~黒に変色します。f:id:siberiya:20200912200849j:plainエンジンオイルはエンジン内部を循環しているので、このオイルレベルゲージにも循環しているオイルが付着しています。それでは正しい量がわからないので、エンジンを停めた状態でオイルレベルゲージを抜き、付着しているオイルを綺麗に拭き取ってから再度挿し込んでオイル量を確認します。

もしエンジン始動中にレベルゲージを抜くとあら不思議、「俺は点検をしていたと思ったらいつのまにか掃除をしていた」何を言っているのかわからn(以下略

エンジンオイル交換後なので、写真にオイルが写っていませんが、しっかり規定量入っています。f:id:siberiya:20200912200917j:plain交換後、数百~数千km走った状態でオイルが減っているときは、漏れているかガソリンと一緒に燃えている可能性があります。エンジン始動時または急加速時に白煙が出るようならオイルが燃えているので、整備工場に相談してみましょう。添加剤で応急処置できることもあります。

バッテリー液の量

f:id:siberiya:20200912182653j:plainバッテリー内部のバッテリー液がゲージの範囲内にあることを確認します。

バッテリーには6個のセルと呼ばれる部屋があり、すべての部屋の液が均等になっていることも重要です。両端のセルはバッテリー端子が近いせいかなんとなく中央付近のセルよりも減る気がします。

バッテリー液が多すぎると溢れて車を錆びさせる原因になりますし、少なすぎるとバッテリーの中身が高温になって爆発します。

弱ったバッテリーを無理に充電しても爆発します。

バッテリーの+と-がバチッとショートしても爆発します。

今回はゲージの範囲内でしたが、若干バラつきがあったので市販のバッテリー補充液を補充しました。f:id:siberiya:20200912183542j:plain補充液は蒸留水(真水)なので人体に影響はないですが、バッテリー内部の液体は希硫酸なので、手が荒れたり服に穴が開いたりします。車のボディに垂らそうものなら車の怨念で悪夢にうなされることでしょう。

ここでバッテリーの豆知識。

前オーナーはテプラ大好きだったので、取り付けた日付が貼ってあります。f:id:siberiya:20200912191821j:plainしかし、よく見るとテプラの下に何やら数字が。

そうです。これがバッテリー製造(充電)年月日です。「171018B」と記載されていますが、これは2018年10月17日という意味です。最後のBは製造場所のようです。

取り付け日は同年の12月なので、製造後1か月半ほど空白の時間があったようです。製造日から計算すると来月でちょうど2年となるので、そろそろ交換を考えたほうがいいかもしれません。バッテリーのキャップから中をのぞくと、バッテリー液に汚れが浮いており、やや劣化が見られました。

以前、バッテリー端子を交換したので、取り付けボルトに緩みがないかも確認しました。これも日常点検ではなく12か月点検の内容なのですが、私はついでにやっています。f:id:siberiya:20200912182636j:plain

 

ここからは日常点検の項目ではないですが、ついでに私が行っている点検です。

パワーステアリングフルードの量

パワステフルードがタンクの範囲内にあるか確認します。

基本的に無交換な場合がほとんどですが、漏れていればパワステが利かなくなるのでしっかりとした整備が必要な部分です。最近では電動パワステが主流なのでパワステフルードが無い車もあります。f:id:siberiya:20200912201007j:plainパワステフルードはATフルード同様、熱が加わると膨張して容量が増える特性があります。そのため、パワステフルードの量を確認するときはエンジン暖気状態で15分以上走行した状態で見る必要があります。

タンクの範囲も温まった状態で見るようになっているので、冷間時はアッパーレベルよりも少ないことがあります。車によっては冷間時の量と温感時の量がどちらも書かれている場合もあります。その時の状態によって判断しましょう。

ベルトの張り・亀裂

ファンベルトやパワステベルトといった、補器ベルトの張りや劣化を確認します。当然エンジン停止時に行ってください。

「エンジン回ってるけどヨシ!」(現場猫)をやると「なんでヨシって言ったんですか」(電話猫)ってなるのでやめましょう。f:id:siberiya:20200912201227j:plain補器ベルトは張りすぎているとエンジンの抵抗となり、緩すぎるとベルト鳴きやベルトで駆動する部品の作動不良を起こします。張りの強さも車によって異なりますし、正直これは整備経験がないと判断が難しいところではあります。ス〇キは張ってもベルトが鳴きます。

亀裂に関しては、アイドラプーリーなどでベルトの内側が張り出して見やすい場所で確認するとわかりやすいです。カッターで切り刻んだような細かいひび割れがあったり、ざっくりと割れていることもあります。ベルトが切れるとエアコンコンプレッサーやオルタネーター・パワステなどが機能しなくなるので、レッカーを呼ぶことになります。

12か月点検や24か月点検で交換を勧められますが、走行距離が多いなどの使用条件によってもっと早く交換する場合もあります。

 

私はこの日常点検+αをオイル交換時やお出かけ前に行います。

そのおかげか、今のところ点検しているところが原因で車が止まったことはありませんし、車検などでおすすめされる部品がおおかた分かるので先に交換したり事前にお願いすることができています。

プラグ清掃

GDI特有のプラグのカーボン付着が激しいので点検ついでに清掃しました。これはオイル交換時に、オイルが抜けるのを待ってるときにやっています。f:id:siberiya:20200912201025j:plainイグニッションが壊れた時に新品に変えてから初めての点検です。

f:id:siberiya:20200912201043j:plain走行距離3500kmですがなんかやっぱり白いつぶつぶが付着しています。電気抵抗となっているはずなので、パーツクリーナーとワイヤブラシでガシガシ磨いて綺麗にして組み付けて終了~。

世間はイリジウムでプラグの整備なんざやらないというのに…。ほんとに令和に生きているんでしょうか。ちなみにイリジウムプラグは先端がメチャクチャ細いので、ワイヤブラシで磨くことは禁止されています。イリジウムプラグ大好きな私があえてノーマルプラグを使用しているのはこれが理由です。

f:id:siberiya:20200912201058j:plainプラグ関連で工具ネタも。

出ました。三菱特有のほっそいプラグレンチ。f:id:siberiya:20200912215838j:plainどちらも16mmですが、左が通常・右が三菱用のプラグレンチです。三菱用のプラグレンチはアストロプロダクツに売ってました。

プラグホールが細い三菱のエンジンは、この細いプラグレンチを使用しないと大変なことになります。そういうとこやぞ。

 

基本的なエンジンの日常点検はこれでOKだと思います。これ以上を求めるなら整備工場で診てもらうか、整備士の勉強をした方がいいでしょう。

何かあっては遅い…を念頭に、壊れやすい車ですがこれからも維持していけたらと思います。